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電子技術

2019年1月13日 (日)

TTL74スタンダードシリーズ100秒計ストップウォッチ

渋谷の児童会館で39年前(S54/1979年)に作つた100秒計ストップウォッチ 。使つてゐる標準ロジックICはTTLの74無印シリーズ。クロック源は定番タイマーのNE555。

20190103_175138_2

ICの製造年は、捺印されてゐるロット番号から推察すると1976年と1977年らしい。

部品は藤商電子で買つた。
週に一度渋谷に出掛けて、完成まで一ヶ月位掛つた気がするので製作時間は延べ三日位だらうか。
児童会館の資料を持ち出すことはできないので行かないと作業が進まない。ゼロックスコピー機もまだ普通にない時代だからコピーも容易でない。

電流を測つたら5Vで220mAも流れてゐる。大喰ひだ。
データシートを見ると

  • SN7447A ICC typ 64mA
  • SN7490A ICC typ 29mA

これが各二つあるのでこれだけで186mAだ。この頃のTTL ICで乾電池駆動の機器を作るのは難しい。

初代TTL ICの消費電流はCMOS時代とは大違ひだ が真空管やバラのトランジスターで論理回路を組んだ時代よりは遙かに低消費電力なのだらう。

 

2018年11月19日 (月)

古い同軸ケーブルの特性確認

昭和56(1981)年に使用開始した同軸ケーブル5D-2V 20mの特性確認。
ネットワークアナライザーでタイムドメイン測定をしてみた。
M型コネクターの接触により測定値が変化したのでコネクターの接触面を磨いてから測定を行つた。

5d2v_tdr3

ケーブルの先端は開放してあり測定信号は全反射される。ケーブルに供給された信号は先端で反射されて戻つてくる。従つて反射波のレベルはケーブル損失の2倍である。

このことから30MHzでのケーブル損失は約0.6dBであり、54MHzの損失は約0.9dBとなる。

インピーダンスは手許で51.1Ω、先端附近で52.3Ωであつた。
5D-2Vのインピーダンス仕様は50±2
Ωなので些か逸脱してゐるがこれは経年変化か測定の誤差であらう。

このケーブルは硬くなつてゐる区間が二つあつた。恐らくシースの内側でシールドが錆びてゐるのだらう。しかし測定の通り、特性に大きな変化は見られない。

このケーブルはHF用に継続使用することにした。

2018年9月17日 (月)

Toroidal coil inductance: Difference due to wire-winding ways

This is a comparison with toroidal coil inductance difference due to wire-winding ways, tight winding and all-perimeter winding. In small turn number 5, the inductance by tight local winding is more than twice its by all-perimeter winding.
  • 5-turn tight local winding ---- 359 nH @28 MHz
  • 5-turn all-perimeter winding ---- 164 nH @28 MHz
AL number of an iron powder core is specified in 100-turn winding. So we have to take care of actual inductance in winding below 100 turns. We can't know its inductance without measuring.

A certain book says that cores of low permeability like an iron powder core well show this tendency.

In 5-turn tight local winding rotation of the core affects the inductance. I got 340 nH minimum with rotation of the core. But this is adequate variance because the difference is only -5 %.

Toroidal Core: T68-6, nominal permeability is 8.5
Core Brand: Micrometals (Amidon )
Winding Turn: 5
Wire: 0.8 mm UEW
Network Analyzer: DG8SAQ VNWA3E
Frequency Range: From 1 MHz to 1 GHz
Traces: Inductance & Q

Toroid_coil_wind_diff

2018年4月20日 (金)

S50年代掛時計のムーブメント

電池交換しても動かない掛時計のムーブメントを取り出した。乾電池の液漏れにより基板に上がつた緑青を除去しても動作しない。

発振回路の水晶発振子の容器は、近年使はれてゐるシリンダー型ではない。水晶の負荷容量としてトリマーCに11pFと8pFのCHディスクセラミックコンデンサーが付いてゐる。

負荷容量を外した単体状態でインピーダンスを測定すると共振点が約4.193MHzである。32768Hzの128倍の4194304Hzを発振するものと推測される。

30年前のものはこんなものなのか。ムーブメントの外形寸法からリズム時計の製品と推測される。

20180418_1711_1_2

昭和51年の時計学会誌に、シチズン時計中山敏彦氏の論文を見つけた。当時のクロック周波数の主流は4194306Hzとのことである。

中山敏彦「クロック用ATカット水晶振動子」日本時計学会誌No.79 (1976)

2018年3月24日 (土)

昭和45年頃のAM6石スーパーラヂオキット 続き

このラヂオキット、組み上げたところ問題があつた。

  • 感度が劣悪 
  • 受信できてもビートが乗る 
  • バーアンテナコイルに触れると利得が大きく上昇し雑音が増える 
  • バリコンの両端で発振気味に利得が上がる 

何しろ45年間完成もさせずに放置したものだから劣化した部品があつてもをかしくない。

部品の外観からバリコンとトランジスター4本を交換したが改善が見られなかつた。ゲルマニウムトランジスターはバイアス抵抗を調整の上シリコントランジスターに交換した。

Img_179

ここまで来てバーアンテナに触れると利得が上がる現象を検討することになる。

バーアンテナを基板から外しケースの外に置いて実験する。それだけでは変化がない。

次にフェライトコアに対してコイルの位置をずらしてみる。その結果コアからコイルを5mmほど抜けた位置に置くのが最良であることがわかつた。この時の感度は当初の状態より遙かに良好だ。しかしその位置は本来の実装では不可能な位置だ。またフェライトコアをはみ出さない範囲でコイルを動かしても感度の大きな改善はなかつた。

部品交換に当りトランジスターを面実装品、一部CRをチップ部品に交換し基板裏面に実装した。そのため基板表面に空間ができ、フェライトコアをそこに移動させることができるやうになつてゐた。かうなつたのも偶々であるが、ケースの中でコアから抜けた位置を実現できた。


このキットは只組み立てただけでは動かないものだつた。
「誰にでも組立てられる生きた教材」といふのは誇大広告であることが45年経つた今わかつたのだつた。

2018年3月20日 (火)

アマチュア無線家向け機器測定サービス

「アマチュア無線家向け機器測定サービス」を行つてゐます。

詳しくは下記のサイトで。
 http://www.hide-radio.com/measurement.html

但しJARD本部の「測定器室の開放(一般利用サービス)」が利用できる場合はそちらを推奨します。

スプリアスの厳密な測定を手動で行ふと非常に煩瑣で時間が掛ります。JARDの一般利用サービスではソフトウェアを実行させ自動測定させてゐるとのことです。ならば一回の測定に掛る時間は長くないことでせう。

測定点数が多くなく、二時間の利用時間内で済む見込が立てばJARDのサービスは非常に安価です。

近所のアマチュア無線少年の世話をする意味合ひで、来宅する未成年には料金を半額に設定しました。

2018年3月18日 (日)

Spice device model for germanuim diode and transistor

"Is" of germanium diode is much bigger than silicon devices.


I needed to replace an old germanium PNP transistor (2SA471 Toshiba) with a present silicon one (2SA1162 Toshiba). I had to consider the biasing in the original circuit. Then I started to look for a spice device model for a germanium transistor. But I found few of models. I just found the model for Russian AC128 transistor on the below site. This is the only Ge transistor model I found on the Internet.

AC128 PNP Germanium Transistor Spice Model (Rare!) -- diyAudio

This thread has many 61 messages, 7 pages. I looked at the 1st page at a glance and made a bias simulation with Qucs.  Qucs answered that its Vbe was more than 0.7 V. This model appears to be a silicon one's. Actually in the following pages of the thread they discussed this problem.

For double checks of simulators, I made the same simulation with LTspice IV. But LTspice reply with the same result -- high Vbe for a Ge transistor.

Then I picked my old spice book and checked the chapter of device modeling. Then I set 2 parameters, EG: 0.67 and VC: 0.2 and tried simulation again. But the Vbe was still high voltage. Nothing changed.

Then I picked my old semiconductor book published in 1973 which described germanium devices.

The book stated that "Is" of germanium diode is much bigger than silicon devices and it is about several micro ampere. At last I found the point.

I set IS of the germanium diode 1e-6 then got Vf: 0.164 V for If: 558 uA. I got a good result. Next I made a transistor simulation below.This is enough result.

Getr

Later I found the device model of 1N60 germanium diode. It seems well verified. That is a lecture material of an electronics course in Japanese college.

Kazu. TAKASHIO
FUNDAMENTALS OF ANALOG AND DIGITAL CIRCUIT
KEIO UNIVERSITY, SFC FACULTY SEARCH

2018年3月16日 (金)

LTspiceの使用感 H30年版

 LTspiceの使用感は八年前に一度書いた。

2009年12月10日 (木)
LTspiceとPSpiceの比較

 以後LTspiceは使つてゐなかつた。しかし常用するQucsの動作を確認するために今回改めてインストールして使つてみた。


 LTspiceの最新版はLTspice XVIIのやうだ。これをインストールしたが起動しない*。しかもアンインストールができなかつた。仕方ないのでLTspiceIV最終版をインストールした。

* Windows 7 Pro x64/ Intel版

 LTspiceの回路図エディタは使ひ難い。一度配置した部品は回転、ミラーリングができない。但し移動とドラッグは配置後もできる。

 デバイスパラメーターも回路図エディタから変更できない。但一部のものはできるやうだ。パラメーターの異なる部品はライブラリーファイルに直接記述定義し、その部品名をエディタから呼び出す仕組みだ。デバイスモデルのバラメーター検討に向いてゐない実装である。
 しかもライブラリーファイルはProgram filesディレクトリーにあるので書き込み保護を解除して更新することになる。利用者による部品追加に配慮はされない。

 尤もこれはリニアテクノロジー製品の販売促進物であるので仕方ないのだらう。リニアテクノロジー部品の評価、それを使ふ回路を設計するためのツールである。その点、回路シミュレーター企業が提供する見本版とも性格が異なる。

 LT製品の評価以外では今後もQucsを利用していく。

2018年3月 3日 (土)

アンテナのアレイ化と利得

 利得の考察に続き、アンテナのアレイ化について考へる。アンテナのアレイとはアンテナを複数配置し合成して給電するものである。配置パターンとして直線状、平面状、環状、任意形状がある。アマチュア無線でいふアンテナのスタックとは直線アレイまたは平面アレイのことになる。

*学会では「アレーアンテナ」と呼称してゐるやうだ。

 アレイアンテナの効用の一つは指向性を鋭くすることである。アレイ数を増やすと指向性が鋭くなり利得が高くなる。同一のアンテナをアレイにする場合およそ本数分の利得向上がある。

 下図は等方性アンテナを半波長の間隔で直線上にアレイ化した場合の指向性を計算したものである。アレイ数は2、4、8、16、各軌跡は利得の最大値で正規化した。等方性アンテナを基準とした指向特性をアレイファクターと呼ぶ。

Array_all
アレイファクター 縦軸:レベル(dB)、横軸:角度(°)
青:2アレイ、黄緑:4アレイ、マゼンタ:8アレイ、水色:16アレイ

 グラフの横軸を-100°から+100°にとつてあるが計算した軌跡は-90°から+90°までである。180°回転した反対側も同じパターンになる。下に角度の定義を示す。

指向性の角度の定義
指向性の角度の定義

 この図を拡大して3dB半値角を調べる。

Array_3db

アレイアンテナの半値角 縦軸:レベル(dB)、横軸:角度(°)

結果をまとめると

2アレイ ±30°
4アレイ ±13°
8
アレイ ±6°
16
アレイ ±3°

となつてゐる。

 無指向性のアンテナを2本アレイ化するだけで、ダイポールの水平面内指向性のやうな八の字指向性になるのである。以上のやうにアレイ化により指向性が高まることが分かる。下にMMANAによる全周に渡るシミュレーション例を示す。

垂直ダイポール8本アレイの指向性
垂直ダイポール8本アレイの指向性

 アンテナをアレイ化することによつてアンテナの利得を高めることができ、指向性方向に強く信号を送ることができる。受信についても同様であることはいふまでもない。

2018年2月28日 (水)

アンテナの利得

 利得と言ふとアンテナに増幅作用があることを想像するかも知れない。しかしアンテナに増幅作用はない。アンテナは入力されたエネルギーを空間に輻射する装置である。輻射特性に方向性がありこれを指向性と言ふ。

* 増幅作用はないが振動するエネルギーの一時的貯蔵である共振作用を利用してゐる

 例としてダイポールアンテナと八木アンテナを比較する。それぞれに同一電力を入力するとしよう。アンテナと給電線に不整合がないと仮定する。アンテナを中心とした球面を考へ、ここから外に輻射されるエネルギーを積分すればどちらのアンテナも同じ値となる。つまりアンテナの種類を問はず輻射されるエネルギーの総和は変らないことになる。

 しかし指向性によつて特定の方向については強く輻射する。その分他の方向への輻射が小さくなる。ダイポールアンテナと八木アンテナの向きを揃へて比較すれば、八木アンテナの反射器方向について、ダイポールアンテナは導波器側と同じ大きさのエネルギーを輻射してゐるであらう。八木アンテナではこの差分を指向性方向に集中させてゐる。つまり一定のエネルギーを指向性方向に寄せ集めてゐる。アンテナの利得とはこの指向性方向の最大値を指標化したものである。

 下の図は電磁界シミュレーターMMANAによる模擬結果である。アンテナの利得差を反映させてダイポールアンテナと3エレメント八木アンテナの指向性を重ねた。ダイポールアンテナが八木アンテナより強く輻射する方向のエネルギーの差分を、八木アンテナでは前方に集中させてゐる。この作用は水平面に限らず垂直面で見ても前方に集中させてゐることがわかる。

3eldp
ダイポールアンテナと3エレメント八木アンテナの指向性

黒:3エレメント八木、赤:ダイポールアンテナ(MMANAによる模擬結果)

 アンテナの利得とは、一定のエネルギーを指向性方向に寄せ集める度合を指標化したと言ひ換へることができる。

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