CWモード帯域外領域不合格の例
H29.8.31追記、削除あり
帯域外領域のスプリアス測定でCW信号が不合格になる例を示す。以下は144MHz帯送信機の測定値。
まづ最初に144MHz帯の狭帯域モードに規定される±62.5kHzのスパンで観測する。
RBWが広いため上下の帯域外領域に検出されるピークは信号近傍となる。その他信号より10kHz、2.5kHz離れた周波数にスプリアスが見える。
(H29.8.31削除)これは周波数シンセサイザーによるものと推測される。(削除終り)
(H29.8.31追記)この機種を検討した結果、10kHzはPLLシンセサイザーの比較周波数漏れのやうだが、2.5kHzは送信ALC系統からのAM成分のやうである。PLL出力を観測するとこの信号が見られない。周波数は一定せず3kHz辺りに来ることもある。電源に乗つてゐる雑音が影響してゐると推測してゐる。(追記終り)
10kHz離れたスプリアスの減衰比は60dB以上取れてゐる。
次にスパンを10kHzに縮小して信号付近を拡大する。
2.5kHz離れたスプリアス信号がはつきりしてゐる。減衰比は約55dBである。
因みにA1A信号の必要帯域幅は0.5kHzである。
更にスパンを狭めて±2.5Bnの帯域幅で観測する。
700Hz附近にノイズフロアから浮いた信号が見えるがサイドトーン発振器の信号による変調成分と考へられる。これは-60dBc以下である。
この送信機はCWモードでは不合格である。因みにFMモードでは、技術基準を超える±2.5kHzのスプリアス信号が必要帯域幅に入り、SSBモードではレベルが下がるので合格となる。
FMモードの測定
SSBモードの測定(雑音による変調分のみ)